安土桃山時代から、江戸時代初期にかけて活躍した武将。肥後熊本藩初代藩主『加藤清正』。熊本県内では『加藤清正』のゆかりある地域として、観光スポットとなっている場所も多く“せいしょこさん”と呼ばれ、現在も大変親しまれている歴史上の人物ですね。
加藤清正公(せいしょこさん)は、朝鮮半島へ渡って(朝鮮出兵)戦いをしていた際、山に住んでいる1匹の大きな虎が、軍馬や家巨に襲いかかり噛み殺したことに激怒し、この虎を退治することを決めます。せいしょこさんは、虎を退治するために家巨に山を囲ませ、大きな岩の上で指示を出していましたが、大きな虎は突然茂みから飛び出し、口を大きく開き牙をむきせいしょこさんに向かって突進してきました。この際、せいしょこさんは全く慌てることなく、落ち着いて火縄銃をかまえ虎に狙いをさだめ、周りの家巨たちに「撃つな」と命じ、にらみ合いをしたのち大きな虎を1発で退治。この勇気が大変称賛され、逸話は現在もなお語り継がれています。(槍で仕留めたという説や、豊臣秀吉に献上するために仕留めたなど諸説あり。)
熊本城へと延びる『行幸坂(みゆきざか)』の登り口に設置されている『加藤清正公』の像。自分が築いた熊本城をバックに、甲冑と長烏帽子姿で座る“せいしょこさん”を見ることができ、観光客の写真撮影スポットとして大変人気です。生まれも育ちも熊本市内の私でも、このせいしょこさんの像の前を通ると、つい写真撮影をしたくなるほど、カッコ良い像です。
私は数年前まで、県外からの観光客を熊本城へ案内する機会が多く、熊本城へ行く際にはもちろん!加藤清正公の像も案内していました。その時に、“熊本県民ならではの定番ネタ”だと思って話していた、“ネタ”があるのですが…熊本県民でも、こんなにも知らない人が多いのか!と気づいたので県外の人はもちろん、熊本県民に知って欲しい!と思うことを紹介させてください。
この加藤清正公の像には、虎退治にちなんで、虎が隠れていることをご存じですか?この像に虎がいることを、熊本県民でも知らない人が多い様子です。
実は、この加藤清正公の像“せいしょこさん”と一緒に1匹の虎がいます。
【ヒント】足元
発見できましたか?
顔を地面につけて“やられた…”という感じの表情をしている虎がいますね。
この虎の表情や位置を考えると、この加藤清正公の像は、もしかすると虎に座っている姿なのではないか?と私は思います。これは公表されている情報ではないので、私の中の想像です。
この像を見ながら、どんな戦いだったのだろう?この虎を仕留めた時、加藤清正公の表情や家巨など周りの雰囲気はどんなものだったのだろう?と当時の様子を空想してみると、また一段とこの像がカッコ良く見えてきて、楽しむことができるのではないでしょうか。
今回は、熊本県民なら知っておきたい熊本城近くにある、加藤清正公の像にいる虎のお話を紹介しました。
夜は、ライトアップされているので少し探しにくいです。わかっていれば発見できるのですが、初めて探す人にとっては、少し難易度が高くなると思うので、初めて探す人は明るい時に行った方が良いと思います。
加藤清正の像に、虎がいることを知らなかった人は、見る機会があれば、ぜひ虎を探してみてください。
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